サービス業では外国人労働者(アルバイト)が当たり前?!
マイナビ社の「非正規雇用の外国人・シニア採用に関する企業調査(2023年)」によりますと、
非正規雇用で外国人を採用している企業は47.2%で前年より0.2pt減少。
業種別では、[コンビニ・スーパー]で72.2%と最も高く、次いで[ホテル・旅館]で64.8%、[飲食・フード]で63.9%となっています。
確かにコンビニでは日本人よりも外国人スタッフのが目につきます。
否、それどころか、外国人スタッフのみで回しているコンビニも少なくないのではないでしょうか…
余談ですが、よく利用するコンビニで、慣れない日本語を駆使して一生懸命働く姿をみて、「がんばってね」と言葉を掛けることもあります。
今や、少子高齢社会の日本では、非正規雇用のみならず、特定技能などの外国人労働者はなくてはならない存在になっているのが現状です。
その一方で、外国人労働者の採用・雇用に関して、日本人とは違う規定・ルールがあります。
例えば、外国人留学生が日本でアルバイトできるのは、1週間で28時間以内と定められています。
ですので、外国人労働者を採用する場合は、日本人採用との違いを知って採用し雇用しなければなりません。
そこで、今回は、外国人労働者の採用で注意すべき点についてお話いたします。
外国人のアルバイト採用で注意すべきポイント
①「外国人が就労できる職種」かどうかを確認する
先述したように、コンビニや外食などのサービス業では、外国人労働者の大半は、アルバイトでの雇用(非正規雇用)が多いのではないかと考えられます。
そのアルバイトスタッフは主に外国人留学生のケースが多く、留学生はアルバイトするためには「資格外活動許可」を取得する必要があります。
この許可を得ずにアルバイトをすると「不法就労」扱いとなり、外国人本人だけでなく雇用した事業主も刑法犯の対象となってしまいますので、外国人留学生を採用する場合は、「資格外活動許可」を取得しているか、面接時に在留カードを確認してください。
②「労働時間」外国人留学生がアルバイトできる時間は週28時間
留学生が「資格外活動許可」を取得したからといって、無制限にアルバイトをさせてよいわけではありません。
外国人留学生がアルバイトできるのは、1週間で28時間以内です。
このように制限されているのは、勉学に支障が出ないようにするためです。
*留学生が在籍する学校の規則で定められた長期休業期間に限り、1日8時間以内までのアルバイトが認められています。その際は、日本人同様上限は週40時間となります。
③「違反した場合」外国人留学生が週28時間を超えて働いた場合
就労時間を守らず違反した場合は、「資格外活動許可違反」となり、留学ビザの更新ができなくなってしまいます。
また「不法就労」となり強制送還の対象ともなります。最近は、留学の在留資格審査が厳格化され強制送還されているケースもあります。
もし、こうした事が自社で起きた場合の影響、ダメージは大きいと言わざるを得ません。
④「罰則がある」雇用した企業(事業者)にも責任が生じる
留学生が就労時間を守らず違反した場合は、外国人だけでなく、雇用した事業者にも責任が生じます。「不法就労助長罪」が適用されます。
これは、外国人を雇用しようとする際に、当該外国人が不法就労者であることを知らなかったとしても、在留カードを確認していない等の過失がある場合でも、処罰を免れません。
3年以下の懲役、300万円以下の罰金と重い罰則が課される可能性もありますので十分に注意をしてください。
⑤「28時間は合計」他所でアルバイトをしていないか確認する
外国人留学生はアルバイトを掛け持ちしていることがあります。
週28時間以内という規則は、自社での就労時間ではなく、全てのアルバイト先での就業時間の合計ですので、そのことを認識して外国人留学生の採用、そして労務管理を行ってください。
⑥「ハローワークへの届け出」雇用時・離職時とも
外国人留学生をアルバイトとして雇い入れした場合は、「外国人雇用状況の届出」が必要です。届け出は、雇い入れた際と離職の際に都度行います。
外国人雇用状況の届出は、全ての事業者の義務となっており、雇用または離職について、ハローワークへの届出をしなかったり、虚偽の届出をした場合には30万円以下の罰金が科せられますので注意してください。
⑦「同一労働同一賃金」外国人労働者にも適用される
正規雇用、非正規雇用に関係なく、同一労働同一賃金は適応されますので、外国人労働者もその対象です。
また、留学生だから安い賃金で雇おうと思い、仮に設定された最低賃金を下回って雇用した場合は法律違反となります。
以上のように、外国人留学生をアルバイトして採用・雇用する場合は、法律に従って行ってください。
何よりも大切なことは、戦力として活躍してもらう外国人留学生とコミュニケーションをとって、「働く(アルバイトする)」ことについて法律面などの確認をし合い、そして社内規則などを十分説明するようにしてください。
企業は人なりです。
外国人採用を検討されている企業様は、お気軽にお問い合わせください。
外国人労働者の採用サポート
株式会社スーパーホテルクリーン
キャリア・サポート・ジャパン事業部
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